ノブレス・オブリージュ 2016 7 31
ある時、知人から奇妙なことを聞かれたのです。
その知人が、私に「障害者施設を知っているか」と聞くのです。
彼に言わせれば、
「もう十分に稼いだ。これからは社会貢献だ」と言うのです。
また、「棺桶に、お金を入れて、あの世に持っていくわけにいかない」と言うのです。
そういうわけで、私は、知人に、
いくつか知的障害者授産施設を案内しました。
この施設は、知的に障害があるけれど、
「働きたい」という意欲がある人のための施設です。
彼は、誰からも教わったわけではありませんが、
生まれつき「ノブレス・オブリージュの精神」が身に付いていたのでしょう。
きっと、高貴な魂が宿っているのでしょう。
私は、若い頃、
知的障害者が働く場所を提供する施設を見に行ったことがあります。
そこでは、温室で、椎茸を栽培していました。
その椎茸を近所のスーパーに出荷して収入を得ていました。
その施設では、知的障害者が十数人働いていましたが、
働きたいという意欲と真面目な勤務態度は、強く印象に残りました。